会社設立前に税理士を付けておくべき理由
会社設立は、
「登記をすれば終わり」ではありません。
実務の現場でよく見るのは、
会社は無事にできたが、あとから修正が難しい判断ミスをしていた
というケースです。
会社設立の全体像については
会社設立の流れを税理士視点で整理|準備から設立後まで
で整理していますが、
その中でも「設立前」の判断が、
その後の運営に大きな影響を与えます。
ここでは、会社設立前に税理士を付けておくべき理由を、実務目線で解説します。
資本金の額を誤らないため
資本金は、設立時に一度決めると、
後から簡単にやり直せません。
「とりあえず少額でいい」と決めてしまい、
・融資が通りにくい
・取引先からの信用が弱い
・創業期の赤字に耐えられない
といった問題が、後から出てくるケースは非常に多いです。
資本金の考え方については
会社設立の資本金、いくらが現実的?実務ベースで解説
で詳しく解説していますが、
設立前から税理士が関与することで、
事業内容や今後の資金繰りを踏まえた
現実的な資本金設計が可能になります。
変な決算月を選ばないため
決算月は自由に選べます。
しかし自由に選べるからこそ、
実務的に扱いづらい決算月を選んでしまうケースがあります。
・繁忙期と決算が重なる
・資金繰りが一番厳しい時期が決算になる
・税金の支払い時期が不利になる
といった問題です。
決算月の考え方については
決算月はどう決めるべきか?会社設立後に後悔しない決め方。
でも触れていますが、
設立前に税理士が関与していれば、
事業サイクルを踏まえた決算月を選ぶことができます。
定款の記載事項でミスらないため
定款は、
「登記が通ればそれでいい書類」ではありません。
事業目的が狭すぎて、
後から追加登記が必要になったり、
役員の任期や機関設計を
テンプレのままにしてしまい、
後の運営で扱いづらくなることもあります。
設立前に税理士がチェックすることで、
実務で困らない定款内容にしておくことができます。
登記で戸惑わないよう司法書士を紹介してもらえる
会社設立の登記自体は、
司法書士の業務ですが、
税理士が設立前から関与していれば、
会社設立に慣れている司法書士をスムーズに紹介してもらえます。
結果として、
・無駄なやり取りが減る
・設立スケジュールが安定する
・書類の整合性が取りやすい
といったメリットがあります。
設立後すぐに必要な届出を遅れずに出せる
設立後には、 税務署や自治体への届出が立て続けに発生します。
設立後の税務届出については
設立後の税務届出|会社設立後に知っておきたい実務ポイント
で詳しく解説していますが、
設立前から税理士が入っていれば、
設立日を起点に必要な届出を整理し、
遅滞なく対応できます。
役員報酬の決め方を間違えないため
役員報酬は、
「あとで自由に変えられるもの」ではありません。
設立直後にどう決めるかで、
税金の負担や資金繰りに大きな差が出ます。
設立前に税理士とシミュレーションしておくことで、
利益見込みや生活費とのバランスを踏まえた
無理のない役員報酬設計が可能になります。
創業融資の考え方を最初から知っておくため
創業融資は、
「会社を作ってから考えるもの」ではありません。
資本金の額、事業計画、代表者の経歴など、
設立前から影響する要素が多くあります。
税理士と事前に話しておくことで、
融資を視野に入れた会社設立の形を
最初から考えることができます。
会計ソフトの使い出しをスムーズにするため
設立後すぐに始まるのが日々の会計処理です。
会計ソフト選びや初期設定については
設立後の会計ソフト選びで失敗しないために
で解説していますが、
設立前から税理士が関与していれば、
使い出しでつまずくことを防げます。
まとめ:設立前の税理士関与は「設計」の問題
会社設立前に税理士を付けるというと、
コスト面を気にされる方も多いかもしれません。
しかし実務では、
設立前に税理士が関与しているかどうかで、
後から発生する修正コストや
手戻りの量が大きく変わります。
会社設立前の税理士関与は、
顧問料が必要とはいえ、数ヶ月の話ですので、
設立前から税理士を関与させておくことを強くお勧めします。
実際に税理士が関与すると
どう進むのかを知りたい方はこちらもご参照ください。
ピオカルで会社設立すると、こう進みます